白斑
白斑とは何か。
白斑は、皮膚に白い斑点や斑模様が生じる皮膚疾患です。
原因は、肌の色を作り上げるメラニン色素細胞の欠失によるものです。色素細胞(メラノサイト)が破壊されメラニンが生成できなくなったときに起こります。
白斑は、伝染病ではありません。
以下の部位によく発症します:
- – 骨ばった部位―手の甲、手の指、肘、膝。
- – 身体開口部―目・口・鼻の周り。
- – 身体の付け根部分―脇、股間。
- – その他―脚、手首、乳首、性器。
白斑は、切り傷または火傷などの外傷部位にも発生する場合があります。
白斑が生じた部位に生える毛も白くなる場合があります。
白斑の原因は?
白斑の原因はわかっていません。
しかし、白斑を発生する患者の中には、以下の疾患に罹患しているケースが多く見られます:
- -糖尿病
- -甲状腺疾患
- -その他自己免疫疾患。
白斑(肘)
白斑は治療できますか?
はい、できます。幾つかの治療法がありますが、その効果は罹患部位および患者によって異なります。
化学物質によっては、皮膚の色素細胞を破壊して白斑のような症状を引き起こすものもあります。そのような化学物質への接触は避けることが重要です。美白用クリームの中に、そのような化学物質が含まれている場合があります。
白斑の治療方法は?:
副腎皮質ステロイド・クリーム
- – 患者によっては、強めの副腎皮質ステロイド・クリームが効果的な場合があります。
- – 副作用を防ぐために、定期的に医師に診てもらう必要があります。
ソラレン光化学療法(PUVA療法)
- – PUVA療法は、光感作薬ソラレン(Psoralen)と紫外線A波(UVA)を一緒に使う光化学療法です。頭文字をとりPUVA療法と呼ばれています。
- – ソラレンは、太陽光の一部であるUVAに対して、皮膚を一時的に敏感にさせます。
- – ソラレンは、ローションまたは錠剤で使用することが可能です。
- – ローション使用後にUVA暴露を併用する治療法は、外用PUVAと呼ばれています。
- – 錠剤を使用する場合は、内服PUVAと呼ばれます。
- – 一般的には、部分的白斑の治療には、外用PUVAが用いられます。
- – PUVA療法は、効果を最大に引き出すために、1年もしくはそれ以上の治療期間を必要とします。
- – 徹底した医師の管理が必要です。
- – 太陽光に含まれるUVAの線量は毎日変動するため、ソラレン・ローション使用後に太陽光暴露を行う方法は、信頼性に欠けるだけでなく、危険が伴います。医師の指導の下、UVAの人工光源を使用する方法が、より好まれます。
カモフラージュ化粧品
- – 化粧品によっては、とてもよく肌の色になじむものもあり、特に、顔や手の甲の白斑を隠すのに最適な製品もあります。
- – 太陽光を必要としない肌色着色作用のある化学物質(ジヒドロキシアセトン)も白斑を隠すのに便利です。
日焼け止め
- – 白斑部位は、肌を守る色素が欠乏しているため、日焼けに対して非常に敏感です。
- – 太陽光に暴露される白斑部位に、SPF値が高くスペクトル(周波数)が広い日焼け止めを使用することをお勧めします。